100万の回収に何年かかる?フリーランス・在宅の幻想をFP目線で解剖。雇われて賢く守られるが贅沢じゃない?
以下、全て個人の感想です
SNSを開けば、「フリーランスで自由な働き方を!」「在宅で月収アップ!」というキラキラした言葉が目に飛び込んできます。
中には、100万円近い受講料を払って参加する「養成講座」もあるみたいですね。
もちろん、新しい世界に挑戦する勇気は本当に素晴らしいし、心からリスペクトしています。
とても優秀なフリーランスのDHの方と働いたことがありますが、患者さんを虜にする会話の内容、話し方、手技、とても勉強させていただきました。
でも同じ歯科衛生士として、そしてFPを勉強した一人として、どうしても冷静に考えてしまうんです。
「その100万円、私たちが毎日目を酷使し腰を痛めて、汗水垂らしてスケーリングして積み上げた、大切なお金だよね?」
実は、今の職場で「雇われ」として社会保険を使い倒し、賢く守られながら資産を作る方がフリーランスという荒波に飛び込むよりもずっと贅沢で、確実な近道かもしれない。
今回は、私がフリーランスを目指さない現実的な理由と、FP目線で見た「100万円の投資」のシミュレーションを本音で綴ります。
SNSのボヤきが他人事と思えないあなたにこそ、届いてほしい内容です。
Contents
フリーランスへのリスペクトと、私が「目指さない」と決めた3つの自己分析
「自由な働き方」って、響きは最高にいい。
でも、キラキラした画面の向こう側を想像したとき、私は冷静に思いました。
「自分という商品」を24時間営業する覚悟があるか?
フリーランスは、技術があるのは当たり前。
その上で「私を雇ってください!」という営業活動がセットです。
SNSの更新、DMでの打ち合わせ、契約書の作成…
ぶっちゃけ、私はそこまで「自分」を売り出す熱量もなければ、営業自体がめんどくさい。笑
「仕事は仕事、終わったら自分の時間を大切にしたい」という私にとって、24時間「フリーランスの自分」で居続けるコストは、想像以上に重かったんです。
特別な「これ!」という武器、本当に必要?
「フリーランスになるなら、誰にも負けない強みを作らなきゃ!」って焦りますよね。
でも、私は今のところ「これだけで食っていく!」という突出した熱量も、尖った売りもありません。
でも、それって悪いことですかね?
「普通のDH」として、目の前の患者さんと向き合い、組織の一員として働く。
それだけで十分価値があるし、何より精神的に安定するんですよね。
人間関係は「お仕事」と割り切れる距離感が心地いい
フリーランスだと、仕事を取るために人脈を広げたり、気を遣ったりすることも増えます。
私は、職場の人たちと「仕事仲間」としての適度な距離感を保ちながら関わるのがちょうどいいタイプ。
仕事をしに行く場所があるからこそ、プライベートとのオンオフがハッキリする。
この「守られたコミュニティ」の楽さは、外に出て初めて気づく贅沢かもしれません。
だから、これを全部一人でやってのけるフリーランスの方は本当に超人だと思いますし、心から尊敬しています。
100万円の講座代、回収するのに何件の契約が必要?
「フリーランスになれば、場所を選ばずSNS運用で稼げる!」という言葉。
でも、その投資した100万円を取り戻すまでの道のりを、具体的に計算したことはありますか?
SNS運用のリアルな相場
歯科医院のインスタ運用代行を1件受けた場合、相場はだいたい月5万円程度。
投稿作成、ストーリーズ、DM返信、分析まで全部やってこのくらい。
(最初は実績作りのために1〜2万円で受ける人も多いみたいです)
そもそも、まずこのSNS運用1件の仕事依頼を受けるのに自らたくさんの営業しないといけません。
医院の経営状況・スタッフの協力度によりますが、SNS運用を外注していない医院(そもそもインスタやってない医院)もあります。
「100万円」を回収するための計算式
もし月5万円の契約が取れたとして、全額を講座代の回収に充てるとすると…
100万円 ÷ 5万円 = 20ヶ月(1年8ヶ月)
つまり、1件の契約を20ヶ月間、1円も自分のお小遣いにせずに払い続けて、ようやくプラマイゼロです。
2年間、タダ働きする覚悟はありますか?
「手取り」を考えるともっと過酷
フリーランスはここから国民健康保険、国民年金、所得税を自分で払います。
さらに、SNS運用には「通信費」「デザインツールの有料版(Canvaなど)」「撮影のための交通費」などの経費もかかります。
これらを差し引いた純利益で100万円を回収しようと思ったら…
月3件の契約(月収15万円)を維持したとしても、生活費を除いて回収に回せるのはごくわずか。
結局、2年〜3年スパンで必死に働かないと、最初の100万円は戻ってこない計算になります。
100万円あれば、今の職場で守られながら、NISAやiDeCoで着実に資産を増やすこともできます。
汗水垂らしてスケーリングして稼いだお金を投じる先は、本当にその『講座』でいいのでしょうか?
雇われDHなら、100万円を貯めるのは大変だけど100万円を失うリスクはゼロ。
SNS運用のスキルを身につけること自体は否定しません。
「100万払って、数年かけて回収するビジネスモデル」が、果たして今の生活より豊かになれるのか?
それでも私が「雇われ」を選ぶ、戦略的な理由
フリーランスの自由を否定するつもりは全くありません。
でも、FPの視点で「数字」と「守り」を天秤にかけたとき、私にとっての正解は今の雇われ歯科衛生士というポジションをフル活用することでした。
私の背後にいる「最強のスポンサー」
雇われて働く最大のメリットは、なんといっても社会保険の「労使折半」です。
健康保険や厚生年金、実は半分を院長(会社)が払ってくれています。
これ、実質的には「見えないボーナス」を毎月もらっているのと同じ。
もしフリーランスで同等の保証を自分で用意しようと思ったら、今の給料の1.2〜1.5倍は稼がないとトントンになりません。
「育休・産休・傷病手当」という無敵のセーフティネット
人生には何が起こるかわかりません。
体を壊したとき、子供を授かったとき。
組織に属していれば、給付金や保険料免除という強力なサポートが受けられます。
100万円を講座に投じて「稼ぐ力」を追うのも一つですが、私は「今の環境で守られながら、浮いたお金をNISAやiDeCoで着実に増やす」道を選びました。
精神的な「余白」が、本当の自由をくれる
私にとっての自由は、仕事以外の時間に「仕事の心配(営業や集客)」をしなくていいこと。
職場に行けば準備された環境があり、尊敬する院長やスタッフと適度な距離感で働ける。
退勤後は、FPの勉強をしたり、趣味を楽しんだり。
この「オンオフの切り替え」ができる環境こそが、私のメンタルを守る最大の福利厚生です。
その100万円、自分を幸せにするために使ってほしい
SNSで見かけるキラキラした世界は、ほんの一部。
その裏で、汗水垂らしてスケーリングして稼いだ100万円が、回収の見込みもないまま消えていくのは、同じDHとして本当に悲しいです。
最近noteで数件見かけます。
【フリーランス育成講座に100万円払った結果】みたいなタイトルを有料記事で販売していたり、【キラキラの裏側】というタイトルで講座内容書いていたり。
駆け出しの方?と見られる方は、同じような文章の自己紹介記事。
講座を受けるのはもちろん個人の自由ですし、否定はしていません。
ですが、「フリーランスにならなきゃ、自立できない」なんてことはありません。
今の環境のメリットを正しく理解し、賢く制度を使い倒す。
それだって立派な「自立」だし、最強の戦略です。
この記事を読んだあなたが、もう一度自分の足元にある「宝物」に目を向けるきっかけになれば嬉しいです。
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